sábado, 25 de febrero de 2012

ニュースの過去

ニュースの過去

「点過去」と「線過去」の比較のところでも挙げていますが、過去の出来事を事実として淡々と述べる場合に使われる「点過去」は、「ニュースの過去」と呼ぶことができます。

実際、新聞などでも、過去の出来事を伝える場合、「点過去」を使うのが常識です。下の例は、エル・パイス紙 (El País) の記事の一部です。

Por vez primera desde 2004, España y EE UU hablaron sobre Cuba en tono amistoso, casi de complicidad. Fue el propio Obama quien suscitó la cuestión, lo que demuestra, a juicio de las fuentes consultadas, que forma parte de su agenda personal. (El País)
2004年以来初めて、スペインとアメリカ合衆国が、キューバ問題について話し合った。話し合いは、非常に親密で和やかな雰囲気のなかで行われたが、そもそも、この問題を提起したのはオバマ大統領自身で、関係筋によると、大統領自身、高い関心を持っている問題であるのは明らかだ。)


このように、「点過去」を使って、「いつ、どこで、だれが、何を」といった事実を的確に伝えています。もっとも、それがニュースの役割というもので、「いつだったかわからないんですけど、話し合いが持たれたようです」というのではニュースになりません。逆に、こういった「うわさ」レベルの話であれば、「線過去」を使って表現することもできますが、正確さや明確さという意味では、新聞やニュースメディアとしては用をなさないわけです。

リアルの過去
「ニュースの過去」とは、「リアルの過去」と言い換えることもできます。「リアルの過去」とは、文字通り、「現実世界の過去」ということで、「確かに、実際に起きた」という事実であり、「いつ起こったか(いつ始まって、いつ終わったか)」という時間の区切りが明確であると定義できると思います。この場合の「明確である」というのは、話者がその出来事について知っているかどうかというのではなく、あくまでも、現実世界のなかで実際に、「いつからいつまでの期間で起こった」という意味です。

さらに言うならば、「現在」という「現実の時間」に視点を置きながら、「過去」の出来事を語るというわけです。もちろん、関連する直前の出来事には「現在完了」を使う場合もあり、「お知らせ」など現在や未来のことを伝達する場合は「現在形」や「未来形」が使われるのですが、「ニュースにおける時間」というものは、始まりと終わりがはっきりしていて、過去現在未来という時間の流れが「直線」を表しているのも特徴です。

では、ニュースでは「点過去」を使うということだが、「線過去」は全く使われないのか?というと、そんなことはありません。「点過去」によって導入された出来事について、「そのときどうだったか」といった状態説明や詳しい描写を加える場合には「線過去」が使われます。



イメージ的には、伝えるべき過去の事実を「点過去」によって、標石のように配置しながら、それぞれの標石の説明や描写を「線過去」を使って行うといった感じになります。

また、新聞などのヘッドラインでは、過去の事実を伝える場合であっても「現在形」を使う場合も多く見られます。これは、英語でもそうですし、日本語の新聞見出しでも過去形の動詞を使うことはめったにありません。つまり、現在形を使うことで、より簡潔さやインパクトが出るということが言えるでしょう。


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